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トルコレースワンピース①
2025.01.22みなさんお久しぶりです、Hirokoです!
2024年も新商品開発を目的とした視察のため、世界の様々な国を訪れました!
そのうち、日本から約8,500㎞離れたトルコに行った様子をお届けします!
ヨーロッパとアジアの境目に位置するトルコは、古代ギリシア、ローマ帝国、オスマン帝国と、長い歴史の間に多様な文化が交わることで発展を遂げてきました。建物や街並みには西洋の雰囲気がありますが、街にはモスクが点々とあり、手仕事で作られた温かみのあるアイテムの多くにはアジア感もあり、1つの国で違った文化を楽しめる、トルコの魅力を存分に感じました!
今回トルコを訪れた目的は、トルコレースを使ったワンピースを開発することです。トルコで生産されたレースは質が良く品があり、世界的に有名だという情報を耳にし、実際にトルコの首都・イスタンブールにあるレースメーカー「Broche社」を見学させていただきました!
まずは、工場を回りながらレースが出来上がるまでの工程を教えていただきました。
レースを作る上で欠かせない最初の工程は、デザイン作成です。こちらのデザイン室では、数々のレースのデザインを生み出すデザイナーの方々が働いています。
デザイナーの人数は少ないですが、それぞれの机には綺麗なデザイン図案がたくさん!!
パソコンを使いながら、実際にデザインを紙に描き起こしてカラフルに色付けしており、その図面を見るだけでとてもワクワクしました!
また、完成したデザインをもとに刺繍する際の糸の渡し方をデータにする専門の方もいました!
機械で刺繍するための順路を1針ずつデータ化することで、そのデータの道筋通りに機械が刺繍をしていくという仕組みです。実際にデータを作成している様子を見学させていただきましたが、データが複雑すぎて、パソコンの画面を見ても素人には全く理解できませんでした(笑)
出来上がったデータをもとに、いよいよレースの製作に移ります。
何mもある大きな機械を使って、大きな無地の生地に刺繍をしていきます。
写真のように、デザインによっては複数の色を使っているため、ミシンと同じような仕組みで上糸・下糸にそれぞれ決められた色の糸をセットします。機械横についているモニターでは、機械が稼働している際にエラーが起きた場合、自動で機械が止まり、そのエラー内容がわかるようになっています。ただ、そのエラー内容の修正は人の手が必要なため、手間のかかる大変な作業です。
こうして出来上がったレース生地は、刺繍に不具合がないかのチェックが行われます。
出来上がったレースを機械に通し、レースの仕上がりを確認しつつ、修正が必要な箇所があれば、従業員の方がミシンを使ってその場で修正していきます。細かい作業で労力が要りますが、この工程を経ることで、トルコレースの品質が保たれているのだと感じました!レースといってもさまざまな種類がありますが、中にはかぎ針で編まれたようなタイプのものもあります。
その場合、お湯に溶ける特殊な生地に対して機械で刺繍をします。刺繍された生地全体をお湯に浸けて生地だけを溶かすことで、刺繍した部分だけが残るという方法で作られます。細かい柄になるほどお湯の温度を下げてじっくり生地を溶かす必要があるため、その分時間もかかるそうです。
こうした丁寧な過程を経てトルコレースの繊細さは出来上がっているのだと感じました。
以上の工程を踏んで、トルコレースは完成します!
工場の見学が終わった後は、今回開発するワンピースのための生地を選びました。
展示室には、過去から最新のコレクションまでさまざまなレースがずらり。レースらしいエレガントな柄だけでなく、ユニークで可愛らしいものまで、デザインが豊富で選ぶのにとても時間がかかりました。
また、ワンピースにどのようなレースを使うかという点も非常に悩みました。
ワンピース全体に総柄の生地を使うパターンと、ワンポイント使いできるレースのモチーフを付けるパターンの2通りの方向でレース生地をピックアップし、日本に帰ったのです。
以上、トルコ現地のレースメーカーの工場視察の様子をお伝えしました!
デザインの段階からレースが出来上がるまでの過程を実際に見ることができ、丁寧で細かい作業を重ねることで、繊細で美しいトルコレースは作られているのだと、とても実感しました!
次回は、日本に帰ってワンピースが完成されるまでの過程をお伝えします!お楽しみに!